(社)日本産業衛生学会専門医制度に関する規則
第1章 総 則
第1節 専門医制度
(日本産業衛生学会専門医制度)
第1条 日本産業衛生学会(以下「学会」という。)定款第4条(5)の事業を行うため、日本産業衛生学会専門医制度(以下「本制度」という。)を定める。
(定 義)
第2条 この規則において「専門医」とは、産業保健分野の業務を担当するのに必要な知識、技術、問題解決能力が一定水準にあると学会が認定し、第14条に定める専門医名簿に登録した医師をいう。
2 この規則において「指導医」とは、専門医又は医科大学及び医学部の教授若しくはそれに相当する職位の者のうち、専門医となる者に対して必要な産業保健に関する研修を実地に指導するにふさわしい能力を有すると学会が認定し、第25条に定める指導医名簿に登録した医師をいう。
第2節 専門医制度委員会及び実務部会
(専門医制度委員会)
第3条 学会に、本制度の運営に関する事項を審議するために、常設の専門医制度委員会(以下「委員会」という。)を置く。
(委員会の組織)
第4条 委員会は、別に定める定員により学会理事及び学会員から選任された委員で構成される。
2 委員の選任にあたっては、会員の中から学会理事会(以下「理事会」という。)の推薦に基づき、学会理事長(以下「理事長」という。)が委嘱する。
3 委員会に委員長及び副委員長を置き、委員の互選により選任する。
4 委員の任期は別に定める。
(委員会の審議事項)
第5条 委員会は、次の事項を審議する。
一 本制度の基本方針に関する事項
二 専門医資格及び指導医資格の認定に関する事項
三 専門医の研修に関する事項
四 その他制度の運営に関する事項
(会議の開催)
第6条 委員長は会議を招集し、その議長となる。
2 委員長に事故あるときは、副委員長がその職務を代行する。
3 会議は委員の3分の2以上の出席により成立する。
(実務部会の設置)
第7条 委員会は、別に定める実務部会を置き、具体的事項の実施を付託することができる。
2 実務部会は、付託事項の実施を終了したとき、その結果を委員会へ遅滞なく報告し、承認を受けなければならない。
第2章 専門医
第1節 専門医資格の認定
(専門医資格)
第8条 次条に規定する専門医資格認定試験に合格した者は、専門医となる資格を有する。
第2節 専門医資格認定試験
(資格認定試験)
第9条 学会は、会員からの申請に基づき、前条に規定する資格の有無を判定するために専門医資格認定試験(以下「資格認定試験」という。)を行う。
2 資格認定試験の方法及び手数料は別に定める。
(受験資格)
第10条 前条の資格認定試験を受験することができる者は、学会の会員歴が5年以上の者で、かつ、次の各号に掲げる条件をすべて満たす者とする。
一 医師免許証を取得後5年以上を経過していること。
二 産業医となるための基礎的研修を体系的に終了していること。
三 指導医の指導の下で3年以上の実務を経験していること。
四 産業保健に関する研究の実績があり、その成果が学会の学術集会又は機関誌で本人により1回以上発表されていること。
第3節 専門医の登録
(名簿への登録)
第11条 専門医となる資格を有する者が専門医となるには、別に定める学会の専門医名簿に登録されなければならない。
2 理事長は、専門医となる資格を有する者について、その申請に基づき、前項の専門医名簿に登録するとともに、専門医認定証を交付する。
3 専門医名簿に登録された者でなければ専門医を称することはできない。
4 登録の方法及び手数料については別に定める。
(登録事項の変更)
第12条 専門医は、登録を受けている事項について変更が生じたときは、別に定める方法により、遅滞なく、理事長あて届け出なければならない。
(登録の更新)
第13条 第11条の規定により専門医名簿への登録を受けた者は、別に定めるところにより、登録の更新を行わなければならない。
(名簿の備付け・閲覧)
第14条 理事長は、専門医名簿を学会事務局に備え付け、常に会員の閲覧に応じるものとする。
第4節 専門医登録の削除等
(名簿からの削除等)
第15条 理事長は、専門医が次の各号のいずれかの理由に該当するときは、専門医名簿から当該専門医に関する事項を削除するものとする。
一 別に定める方法により専門医登録の削除の申し出があったとき
二 専門医名簿の登録を更新しなかったとき
三 専門医としてふさわしくない行為があったとき
四 会員でなくなったとき
五 医師でなくなったとき
2 前項第2号及び第3号による登録の削除については、委員会及び理事会の議を経るものとする。この場合、同項第3号に係る委員会及び理事会の議は、それぞれ出席者の3分の2以上を要するものとする。
3 第1項第3号、第4号及び第5号の事由により専門医名簿から削除された者は、専門医資格を喪失したものとみなす。
(再登録)
第16条 前条第1項第1号及び第2号の事由により専門医名簿から削除された者であっても第11条により専門医名簿への登録を申請することができる。
第5節 専門医の義務
(専門医の義務)
第17条 専門医は、良心に従い、誠実にその職務を遂行しなければならない。
第3章 指導医
第1節 指導医の活動
(指導医の活動)
第18条 指導医は、専門医になろうとする者に対する実務の指導及び専門医名簿の登録を更新しようとする者に対する研修の指導を行う。
第2節 指導医の認定
(指導医資格)
第19条 次条に規定する指導医資格認定審査に合格した者は、指導医となる資格を有する。
(指導医資格認定審査)
第20条 学会は、会員からの申請に基づき、前条に規定する資格の有無を判定するために、指導医資格認定審査(以下「認定審査」という。)を行う。
2 前項の認定審査は委員会において行う。
3 認定審査の方法及び手数料は別に定める。
(認定審査の受審資格)
第21条 前条の認定審査を受けることができる者は、学会の会員歴が10年以上で、かつ、次のいずれかに該当するものとする。
一 専門医で、次に掲げる条件をすべて満たす者
イ 専門医の資格取得後、産業医学・産業保健に関する実務経験が5年以上あること。
ロ 産業保健に関する十分な研究実績があること。
ハ 産業保健分野における教育・指導経験があり、専門医になるための研修に関する指導能力があること。
二 現に医科大学及び医学部の教授若しくはそれに相当する職位の者で、産業医学・産業保健に関する十分な教育研究実績を有する者
第3節 指導医の登録
(名簿への登録)
第22条 指導医となる資格を有する者が指導医となるには、別に定める学会の指導医名簿に登録されなければならない。
2 理事長は、指導医となる資格を有する者について、その申請に基づき、前項の指導医名簿に登録するとともに、指導医認定証を交付する。
3 指導医名簿に登録された者でなければ指導医を称することはできない。
4 登録の方法及び手数料については、別に定める。
(登録事項の変更)
第23条 指導医は、登録を受けている事項について変更が生じたときは、別に定める方法により、遅滞なく、理事長あて届け出なければならない。
(登録の更新)
第24条 第22条の規定により指導医名簿への登録を受けた者は、別に定めるところにより、登録の更新を行わなければならない。
(名簿の備付け・閲覧)
第25条 理事長は、指導医名簿を学会事務局に備え付け、常に会員の閲覧に応じるものとする。
第4節 指導医登録の削除等
(名簿からの削除等)
第26条 理事長は、次の各号のいずれかの事由に該当するときは、指導医名簿から当該指導医に関する事項を削除するものとする。
一 別に定める方法により、指導医登録の削除の申し出があったとき
二 指導医名簿の登録を更新しなかったとき
三 指導医としてふさわしくない行為があったとき
四 会員でなくなったとき
五 医師でなくなったとき
2 前項第2号及び第3号による登録の削除については、委員会及び理事会の議を経るものとする。この場合、同項第3号に係る委員会及び理事会の議は、それぞれ出席者の3分の2以上を要するものとする。
3 第1項第3号、第4号及び第5号の事由により指導医名簿から削除された者は、指導医資格を喪失したものとみなす。
(再登録)
第27条 前条第1項第1号及び第2号の事由により指導医名簿から削除された者であっても、第22条により指導医名簿への登録を申請することができる。
第5節 指導医の義務
(指導医の義務)
第28条 指導医は、良心に従い、誠実にその職務を遂行しなければならない。
第4章 雑 則
(手数料等の返還)
第29条 既に納入した手数料は、いかなる理由があっても返還しない。
(事務局)
第30条 学会に、本制度を担当するための事務局を置く。
(規則の改廃)
第31条 この規則は、学会総会の議決を経なければ改廃することはできない。
(施行細則)
第32条 この規則の施行について必要な事項は、別に定める。
附 則
(施行期日)
この規則は、平成4年4月1日から施行する。
2 この規則は一部を変更し、平成16年3月31日から施行する。