トップ > V-13 転倒事故等 > V-13-1 転倒事故等マニュアル

 

 転倒事故等 マニュアル

   巡回健診実施時には、電気器具の配線コードによるつまづきや健診バスへの乗降時、ECG検査・超音波検査時のベッドからの転落など、転落・転倒事故等によって受診者が怪我をする危険性があり、それを防止するような対策、安全管理が重要です。

<目的> 巡回健診実施時には、受診者を転倒・転落させ怪我を引き起こすようなさまざまな危険因子が存在します。健診・検査時に受診者に転倒・転落による怪我をさせないために、適切な危険防止対策、安全管理を策定し、またもし事故が発生した時の対応策を策定します。


<対象> 受診者


<問題発生予防のための対応>


1. 電気機器の配線コードによるつまづき、転倒防止


 ・ コードの配線を行う場合、歩行路を避ける配線を行う。また、機器のレイアウトも配線が歩行路に邪魔にならないように工夫する。コードを壁に沿わせる。
・ コードが歩行路を横断する時にはコードをガムテープで固定する。床にテープ固定する際は、事業所の担当者に許可を得てから。また、終了時には床がテープで汚れていないか確認する。
 ・ バスの中のコードやバス近くのコード、アースにはマットをコードの上に敷く。


2. 健診バスの乗降口での転倒防止


 ・ 乗降口のステップに滑り止め処理を施す。ステップに蛍光塗装して目立つようにする。ステップに滑り止めマットを敷く。雨の時はステップが濡れないように入り口にマットを敷いて吸水する。
 ・ 乗降口に手すりをつける。車両発注時に階段ステップの広さ・高さを十分考慮する。乗降の段差が大きい車両については補助踏み台を使用し段差負担を和らげる。


3. 健診バスなどの扉での挟まれ


 ・ 扉は常に開放しておき、カーテンで仕切る。カーテンの開け閉めで出入りする。
 ・ 扉開閉時には目視を徹底し、また声掛けにて注意をうながす。自動扉は避ける。自動扉は手動設定に切り替える。


4. ECG検査時のベッドからの転落防止


 ・ 受診者がベッドから転落しないように、ベッドを乗り降りする際には気をつけるように声掛けをする。高さのあるベッドを使用する時は、踏み台を設置する。
ベッド自体の転倒防止について:ECG車両で検査を行う時にはベッドは固定式で転倒の危険性はないが、事務所や会議室で検査を行う時は折りたたみ式の会議用机を簡易ベッドとして使用すると「かすがい」が緩み転倒する恐れがあるのでできるだけ使用しない。強度が確認された折りたたみ式の簡易ベッドを持っていく方が良い。事業所の希望等によって食堂の机を使うこともあるが、机の上にマットを敷き、マットと机をしっかりとテープ固定する。


5. 検査機器との接触(X線検査台など)


 ・ 看板表示や声掛けで注意を促す。
 ・ 容易に触れられる場所や接触して怪我をする危険性のある箇所にはカバーを施す。


6.  採血時の気分不良による転倒の予防


 ・ 「採血で気分が悪くなったことがある方は申し出てください」と掲示しておく。
 ・ 緊張している様子の方には声掛けをする。
 ・ 背もたれのある椅子を使用する。
 ・ 気分不良による転倒の恐れがある方には臥位で採血させていただくように勧める。
 ・ 気分不良者が発生した場合にはリストを作って登録し、次回の採血時に注意をする。


7.  胃のバリウム検査の転倒防止の肩あて


 ・ 検査前に手すり・肩あての固定を確認する。
 ・ 逆傾斜をかける時には受診者に注意を促す。また、短時間で行い必要以上に逆傾斜をかけないこと。
 ・ 握力の弱い受診者には、肩あてを肩の位置まで移動ししっかりと固定する。


<問題発生時の対応>


1. 転倒事故発生時
発見者が健診班責任者に報告、責任者は診察担当医師に報告し診察依頼する。診察の結果および事故に至った経過を事業所側担当者に報告し、今後の対応を協議する。事故報告書に経緯、診察内容などを記載して提出する。


2. 採血時の気分不良転倒時の対応
   頭部を低くするようにして寝かし、血圧を測定、医師と責任者に報告し、指示を受ける。責任者は報告書に必要事項を記入し、健診医師に診察を依頼し報告書に記入してもらう。帰社後報告書を提出する。