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 衛生管理について

    労働者の健康を守るための巡回健診ですが,スタッフもまた,健康を守られるべき労働者であることを忘れてはいけません.以下、代表的項目について記載します。

  1. 過重労働対策


健診会場が遠方である場合,早朝の出発や夜遅くの帰着など,労働時間が長くなりすぎないように注意します.帰着後に書類の整理をする場合は,その時間も含めた労働管理が必要です.
「翌日も健診会場に行かなければならないので,労働時間が長くなってもその日のうちに整理しなければならない」ということにならないようにしましょう.

  2. 作業環境管理
健診会場によっては,夏の暑さや冬の寒さが厳しいこともあります.
熱中症予防のためには日よけを設けたり,適宜休憩を取れるようにしたり,水分補給を指導します.また,寒い場合には(状況が許せば)防寒着を着用したり,ストーブ,カイロなどを用意します.

  3. 作業管理
受診者が次々にやってくる健診現場ではなかなか休憩も取れず,トイレにも行けないことがあります.スタッフの持ち場や人数的に難しい面もありますが,協力し合って休憩をはさめるようにしましょう.
また,健診車は走行中の振動や騒音が大きいため,特に長距離の移動の場合は適宜休憩を取れるよう,余裕を持って移動の計画を立てましょう.

  4. 母性保護
時間が不規則になったり,健診会場で器材を運んだりと,妊娠中の職員には負担が大きくなることも考えられます.体調不良時の対処方法など,あらかじめルールを決めておきます.健診会場によっては休憩場所が確保できないこともあります.日頃から,体調に不安のある時はあらかじめ申し出やすいような雰囲気を作ることも大切です.

  5. その他
  ・ 食中毒予防
  健診会場で食事を取る場合,特に弁当を持っていくようなときは,暑い車内に放置するなど,不衛生にならないように充分注意しましょう.夏場でなくても天気によっては車内の温度が上がります.

  ・ 感染症予防
不特定多数の受診者と接触する健診現場は,感染症のリスクが高いとも言えます.(12.感染予防 参照)